プルデンシャル生命の米国ドル建年金支払い型について
- プルデンシャル生命の米国ドル建年金支出型特殊養老保険リビングニーズ特約付(60歳年金開始)に加入してもうすぐ20年経とうとしています。支払い額は月$193程です。
少しでも老後の年金を増やしたいという目的ではいたのですが、この円安の影響で毎月3万近い支払いが負担になってきました。
解約よりは、払い済みにしてあと数年待った方がいいのか、60歳まで後10年も無いのであれば、このまま少しでも円安が収まるのを期待しながら払い続けるのがいいのか迷っています。
やはり、今すぐ月々の支払い負担を減らしたいのであれば、払い済みにするのが良いでしょうか? -
ファイナンシャルプランナーの小柳善寛(こやなぎ よしひろ)と申します。
20年近くにわたり、米ドル建の年金型保険を着実に積み立ててこられたことは、ご自身の老後に備えるうえで非常に意義のある選択だったと思います。
ただ、近年の急激な円安により、月額保険料が3万円近くまで膨らみ、家計への負担を感じておられる状況かと思います。
そこで、今後の選択肢として考えられる3つの方向性について整理いたします。
1. このまま継続する場合
メリット
・積立額が最大化され、年金原資が最も多くなる
・為替分散の効果(老後の円安リスクへの備え)
デメリット・リスク
・為替が円安で推移し続ける限り、円換算の保険料負担は高止まりする
・ドル建て資産が過剰になると、家計全体の通貨バランスが崩れる可能性がある
2. 払い済みにする場合
メリット
・今後の保険料支払いが不要となり、月3万円の負担が即座に解消される
・これまでの積立分はそのまま年金原資として確保できる
注意点
・積立の打ち切りにより、将来の年金額は縮小する
・払い済み後も年金形式で受け取れるかは、保険契約の内容確認が必要
3. 解約する場合
メリット
・加入された時期と現在の為替レートを踏まえると、20年間の積立によって為替差益が出ている可能性が高く、解約返戻金が想定以上に増加している可能性がある
・解約返戻金をもとに、他の資産形成手段(NISA、円建て運用、日本以外の債券・外貨建商品など)に振り替えることも可能
リスク・留意点
・為替のタイミングによっては目減りのリスクあり
・解約控除や税務上の一時所得が発生する可能性があるため、課税の取り扱いには注意が必要
経済・為替の背景について
日本円は構造的に弱含む傾向があり、中長期的に円高へと大きく振れる可能性は限定的という見方が一般的です。主な背景は以下のとおりです。
・少子高齢化による労働人口の減少と生産性低下
・慢性的な財政赤字と国債依存体質
・実質賃金の伸び悩みと内需の弱さ
こうした点からも、ドル建て資産を一定割合保持することには依然として意義があります。
結論とご提案
「月3万円の支出を軽減したいが、積み立てた資産は活かしたい」というお考えであれば、「払い済み」による支払い停止と資産保全は非常に合理的な選択肢です。
・すでに20年近く積み立てており、今後の追加積立による原資の増加幅は限定的
・支払いを止めても、将来の年金原資は一定程度確保できる
・過剰な支出を避けつつ、資産の通貨分散も維持できる
このように、費用対効果の観点からもこれ以上の支払いのリターンは逓減傾向にあると考えられます。
今後確認しておくべきこと
・払い済みにした場合の将来の年金受取額
・払い済み後も年金形式での受取が可能かどうか
・解約返戻金の金額と適用される為替レート
・契約者貸付や部分引出の可否(資金流動性の確保の観点から)
生活と資産形成は、どちらも長期的にバランスを取ることが重要です。
相談者さまが、これまでの積み立てを無駄にせず、今後の生活との両立を図る方向でご判断されることを、私としても支持いたします。ご不明な点や必要な情報があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
ファイナンシャルプランナー
こやなぎ

