養老保険(法人契約)の加入を拒否したい

お世話になります。

会社の社長から養老保険に加入して欲しいと言われましたが、長期就労を考えていないため加入を断りたいです。

・死亡保障がある
・満期保険金は会社が受け取る
 →退職金にあてられる
・節税のための加入
 →おそらく一時払
・社員全員ではなく、
 長く勤めそうな人のみ選ばれ契約
上記が保険の内容です。

このタイプの保険は契約年数が短いと損する額も大きいかと思いますが、私自身は3年以内には退職したいと考えています。

会社が損するので加入を断りたいですが、早期退職を示唆することにもなるので言い出せずにいます。

会社を経由せず個人から担当者と話す等、何か円滑に加入を断る方法はありますか?

はじめまして。ファイナンシャルプランナーの小柳善寛と申します。

相談者さまが感じておられる「断りづらさ」、そしてその裏にある「誠実に対応したい」という気持ちはとても素晴らしいと思います

◆ ご相談の本質は、“断り方”よりも“信頼を崩さずに身を引く方法”ですね

今回の養老保険の構造を見る限り、これは会社が保険料を支払い、満期金を退職金原資とする「福利厚生型の節税策」です。

◆ 養老保険に加入する“社員側のデメリット”

・途中退職した場合、保険自体は継続されるが恩恵(満期金や退職金)を受けられない

・一時払であればなおさら、「受け取る前に辞めたら会社側の持ち出し」になります

・「対象が限定されている」という事実は、制度としても少し不安定です

つまり、“退職の意思がある人が加入するメリットは限りなくゼロ”です。
それを相談者さまは冷静に見抜かれていらっしゃいます。

◆ では、どう断るべきか?

「会社を経由せず、個人で保険担当者に断る」ことは、実質的に難しいと考えるべきです。
なぜなら、この保険契約は会社が契約者であり、社員は“被保険者”という立場だからです。

そのため、担当者はあくまで“会社側”の窓口として動いているため、個人から連絡しても最終的には社長の耳に入ります

会社の退職金規定は「福利厚生」のスキームを成立する為には基本的にある程度の年数と社内の規定により社員は全員加入が原則です

「全員加入しないと社内規定に…」の様に社長からご説明があるかもしれません

その上で、以下のように伝えることが現実的です。

例文(社長に伝える表現):

就業規則や福利厚生の制度の一環としての位置づけであれば、その内容にきちんと則るべきだと思います。

ただ、私自身の今後の勤務予定がまだ不確定な中で加入することで、結果的に制度運用に混乱を招いてしまう可能性もあると思い、今回はご相談させていただきました。

◆ 解決策:「社長に“前向きな配慮”として丁寧に辞退する」

以下のような言い回しで、あえて“会社の損を避けたい”という姿勢を前面に出すと、好印象のまま断ることができます。

例文案として…

社長、今回のご提案ありがとうございます。
このようなお話をいただけること自体、とてもありがたく感じております。

ただ、私自身、まだ将来の方向性が明確になっておらず、長期的に会社に貢献できる確約ができない状態です。
そうしたなかでこの保険に加入させていただくのは、結果的に会社にご負担をかけてしまうのではと懸念しております。

大変恐縮ではありますが、今回は辞退させていただければと存じます。
もちろん、これまで通り業務には全力で取り組ませて頂きます…

◆ この対応で得られる“信頼”は大きい

・「辞退=裏切り」ではなく「会社を思っての判断」だと伝わります

・退職を示唆せずとも、「慎重で誠実な姿勢」が伝わる

・結果として、社長の信頼を損なわず、不要な加入を避けられます

◆ 補足:万一どうしても加入を避けられない場合

保険の加入が「会社の決定」として強制される場合でも、以下の対応が可能です:

・被保険者として同意するが、退職時の取り扱いについて確認する(※途中退職時の名義変更や返戻金の取扱)

◆ 結論

kaoruさんの退職予定を明かすことなく、円滑に収まるよう願っております。
もしまた状況が動きましたら、ご相談頂ければ幸いです

ファイナンシャルプランナー
こやなぎ