iDecoについて。

教えてください。
半年前まで勤めていた会社で企業型DCをやっていました。
転職先では企業型DCの制度がなく、個人的にiDecoを始めるのか、
これまでの資産分のみで運用するのか迷っています。
どうするのがいいと思われますか。

半年前まで勤めていた会社で企業型DCをされていたのですね…
「転職先では企業型DCの制度がなく、個人的にiDecoを始めるのか、
これまでの資産分のみで運用するのか迷っています」

なるほどですね…

老後資金づくりの税制優遇制度である確定拠出年金(DC)は老後不安の高まりとともに普及が進んでいますが、DCには税制上の“地雷”があるのはご存知でしょうか?

積み立てた資金への課税は現在「凍結」されている状態だが、復活すれば年金額が目減りする可能性があります。

公的年金に上乗せする企業年金には、掛け金の積立金について年率1.173%を課税する特別法人税があります。

DCは企業年金の一種です。

掛け金を企業が負担(拠出)する企業型と、個人が自分で負担する個人型(イデコ=iDeCo)がありますが、制度上はいずれも特別法人税が課されることを知らない方も多い様です。

 ただし、2001年に誕生したDCに特別法人税が課されたことは実際には一度もないのですが、今は特別に延期されている状況です。

特別法人税は1962年に出来ましたが、バブル崩壊後の景気低迷や低金利による運用難から、99年4月に当面の措置として2年間課税が凍結され、その後も2~3年ごとに凍結が延長されてきた状況です。

iDeCoのご留意点(デメリット)
* 原則、60歳まで資産を引き出すことはできません。
* 資産の運用は加入者ご自身が行い、受け取る額は運用成績により変動します。(元本を保証する運用商品もあります)
* 拠出できる掛金には上限があります。
* 加入時には初回登録手数料がかかり、加入中は口座管理手数料がかかります。
* 給付時には支払ごとに手数料がかかります。現在は凍結中ですが、特別法人税※がかかります。
* 同時に2つ以上のiDeCoプランに加入することはできません。
* (運営管理機関を途中で変更することは可能です)
* 課税所得がない方(専業主婦など)は、拠出時の所得控除を受けることができません。
※特別法人税とは、企業年金の資産に対して課税される税金のことです。

税率は法人住民税と合わせて1.173%であり、2020年3月31日まで凍結されます。凍結が解除された場合には、資産額に応じて課税される可能性があります。

【特別法人税とは】

企業年金(厚生年金基金・確定拠出年金・確定給付企業年金)の積立金全体に年率1.173%(国税1%+地方税0.173%)を課税する税金のことです。

もちろんiDeCoも課税対象となります。
現在は2020年3月31日まで“凍結”されていて、特別法人税の課税は延長されています。
※廃止されてはいないから、いつ復活してもおかしくありません。
現在、日本証券業協会や生命保険協会といった団体が税制改正に関する要望を出し続けている状態です。

廃止されない限りはいつかは特別法人税が課されるリスクは残ります。

もし、将来的に特別法人税が復活したらどうするべきでしょうか?それでもiDeCoを使うべきでしょうか?

iDeCoの最大のメリットである拠出時の所得税控除。これが使えるサラリーマンはまずiDeCoの利用を検討すべきでしょう。もちろん余裕資金のある人に限ります。

特別法人税は残高に対する課税。

つまりストックに対する課税なのでその影響は時間が経つほど大きくなります。ひとたび課税が復活すれば、iDeCo口座に資産を移した分は毎年1.173%取られますからね。ラップ口座の信託報酬みたいなものです。

iDeCoは拠出したら原則60歳まで引出しができないので、拠出をやめても残高に特別法人税1.173%は課されることになります。

つまり、自分が60歳までの間に特別法人税が復活する可能性を考えるなら、課税されてもメリットがあると確信のある人しかiDeCoを利用するべきではないのかもしれません。

拠出時の所得控除があってもなくても、結局の評価ポイントはiDeCo口座での運用の期待リターンをどの程度見込むかによります。

今の定期預金のだと金利はわずか。期待リターンはほぼゼロとなると、特別法人税1.173%の分だけ毎年元本を確実に毀損してしまいます。

特別法人税が凍結されているのは1999年からです。
ちょうど年金の積立不足問題が発生していた時期です。

「とりあえず2年間は特別法人税の課税を凍結」とし、続く2年後、さらに2年後もそれぞれ課税凍結の2年延長が決定しました。

その後は2005年・2008年・2011年・2014年・2017年の税制改正では、それぞれ3年延長されています。(2020年3月31日まで)。
2020年4月以降も凍結が延長されるかどうかはまだ決まっていません。

つまり最低でも1.173%で運用しないとマイナスになります。
iDeCoの数少ない商品の中で、元本確保タイプ(定期預金など)の低利回り商品では、年率1.173%を超える運用は難しいです。
そのため、ハイリスクハイリターンの運用が見込める商品を選択することが求められます。
【復活しない!?】
とは言うものの、個人的にはまた延長されるのではないかと勝手に思っています。
特別法人税を復活させるとiDeCoのみならず企業年金すべてが対象になるため、約1,599万人が影響を受けます。

定年と年金支給開始年齢を引き上げたい政府にとっては税収が上がるメリットよりもデメリットの方が大きいです。

とは言うものの、廃止はしない。という感じでズルズル20年以上が経過しました。

特別法人税を復活すると、現在の企業年金の資産総額から計算して、毎年9,000億円は税収が増えると見込まれます。

もしもこれがわざとで、年金への不安を煽り、iDeCoなどの企業年金を始める人を増やすためだったとしたら…
そして、あるタイミングで「特別法人税、復活でーす!」となったら、すでに企業年金をスタートしている人は逃げられません。

iDeCoは60歳時まで引き出せません…

変化し続けるライフスタイルや皆様を取り巻く環境は大きく変化しており、ライフプランの変化にあわせた情報提供や保障の見直しメンテナンスがますます重要になってきています。
ご家族の夢や将来に関する考えをお聴きし、具体的な人生の設計図を描き、守りたい未来の生活、ライフプランにあわせてご検討されては如何でしょうか。

こやなぎ