先進医療保険について

50代の女性です。私はがん終身保険に先進医療特約をつけています。普通の医療保険には加入していないので、がん以外の病気やケガの先進医療に対しての備えはありません。万が一の時のために備えておいたほうがいいか悩んでいます。
私は医療保険は不要と考えて、がん保険にだけ加入していますので、がん以外の先進医療特約のために医療保険に加入することに躊躇しています。最小限の保証内容で加入することも検討したのですが、それなりの保険料が発生するのでもったいないかなと思いました。
割高ですが保険料が500円の先進医療保険だけ加入できるひまわり生命の商品「リンククロス コインズ」も検討しています。(この商品以外にもありますか?)

下記①②で悩んでいるのですが、どちらがよいかアドバイス頂けますでしょうか。
①もともと先進医療を受ける人は少なく、がん以外の治療で先進医療を受ける可能性はさらに少ないと考えて、医療保険の先進医療特約にも先進医療だけにも加入しない。
②先進医療だけの商品に加入する。

もしくは、他に良いご提案があれば教えてください。
どうぞよろしくお願いいたします。

はじめまして。ファイナンシャルプランナーの小柳善寛と申します。

ご相談有難う御座います

まず初めに、保険を「がんに絞って加入する」という選択――これは情報をよく精査され、ご自身の人生観を大切にされた上での、非常に理にかなった判断だと感じました。

多くの方が「なんとなく」で保険に加入してしまう中で、ichigomilkさんのように「不要なものには入らない」という明確な基準を持たれている姿勢には、とても共感します。

◆ がん以外の「先進医療」にどう備えるか?

ご指摘のとおり、先進医療を実際に受ける人は非常に少数です。
厚生労働省の統計によれば、保険診療を受けた人のうち先進医療に該当する治療を受けた方は、全体のわずか0.2%未満。
その中でも、もっとも多いのはがん領域(重粒子線治療など)で、がん以外での適用例はさらに限定的です。

そのため、①の「加入しない」という選択にも合理性があります。

ただ一点だけ――見落としがちなのは、「先進医療=数百万円規模の自由診療」になるケースがあるという事実です。

先進医療の対象になると、健康保険の対象外なので、「すべて自己負担」。
たとえば、心臓病のロボット支援手術(ダヴィンチ)などは300万円を超えることもあります。

◆ ②先進医療単体商品という選択

そうした「数は少ないけれど、万が一のときの経済的打撃が極めて大きい」リスクに対して、ワンコインでカバーできる「先進医療保険単体」の価値は決して小さくありません。

お考えのひまわり生命「リンククロス コインズ」は、まさにそうしたニーズに特化した商品で、以下の特徴があります。

・保険料は月額500円前後

・給付限度額:2,000万円

・がん以外の先進医療にも対応

また、同様の商品もあります

◆どちらを選ぶべきか?

このご質問には、「リスクをどう捉えるか」という価値観の問題が絡んでいます。

・「万が一300万円かかったら自己資金で払う覚悟がある」

・「滅多にないけど、ワンコインで守れるなら加入したい」

このどちらが「正しい」ではなく、どちらがichigomilkさんにとって“納得できる選択かが大切です。

ただ、私個人としては――

「大きな出費を少額で回避できるなら“保険の真価”を発揮する場面ではないか」

と考えます。
それは「何となく医療保険に入る」とは根本的に違い、目的に絞った合理的な“防波堤”の設計だからです。

◆ まとめ:心からおすすめしたい選択肢

相談者さまにおすすめできるのは以下のような構成です:

■ 現状維持(がん保険)+
■ 月500円の先進医療単体加入(がん以外もカバー)

これなら、不要な保障に無駄なお金を払うことなく、限られたリスクだけに備えるという、「保険の最小構成」が完成します。

がん保険を既にある損保会社で備えられている点も非常に優秀です。

その損保会社のがん保険は、自由診療や治療継続にも強く、安心できる内容です。

日本では公的医療保険制度が整っており、多くの医療行為が保険適用内で受けられます。しかし、がん治療においては保険診療ではカバーしきれない最先端の治療法や薬剤、海外の治療法などが存在し、それらは「自由診療」として全額自己負担となります。

【自由診療の具体例】

自由診療に含まれるがん治療の代表的なものには、以下があります:

・免疫チェックポイント阻害薬(保険適用外での使用)

・陽子線・重粒子線治療のうち自費部分

・個別化医療(遺伝子パネル検査に基づく標的治療)

・未承認薬・海外治療薬の使用

・海外先進医療の渡航治療

・がん拠点病院の存在

【自由診療のメリット】

・最新治療が受けられる可能性がある

・標準治療で効果が得られなかった場合の最後の砦になる

・副作用の少ない治療法が選べる

・患者一人ひとりに合ったオーダーメイド医療が可能

【自由診療の課題】

・全額自己負担で、年間500万円〜1,000万円超の費用がかかることも

・標準治療ほどの**科学的根拠(エビデンス)**がないケースもある

・保険診療との併用が認められない(混合診療の原則禁止)

・治療方針の合意形成や、医師・医療機関の選定が極めて重要

【自由診療とがん保険】

従来のがん保険は、入院・手術・通院など保険診療に基づいた給付が中心でした。
しかし、セコム損保の「メディコム」のように、自由診療の実費を最大2,000万円または無制限で保障する保険が登場しています。こうした保険があれば、経済的な理由で自由診療を断念せずに済みます。

【自由診療による社会復帰への影響】

副作用の少ない治療法や通院・在宅型治療の選択ができれば、仕事を辞めずに治療を継続することも可能になります。

これは患者本人だけでなく、企業や社会全体にとってもメリットであり、がんによる労働力損失を軽減します。

生活の質(QOL)の向上と、社会復帰率の向上という点でも、自由診療は大きな可能性を持っています。

【国の医療費・社会保障との関係】

がん治療にかかる公的医療費は年間約4.8兆円。

自由診療の保障が広がれば、国民が選べる治療の幅が広がると同時に、一定の費用を自費でカバーする層が増えることになり、国家財政の負担軽減にもつながると考えられます。

【まとめ】

自由診療は、がんという病気に対して「希望を持って挑む」ための選択肢です。
しかし、費用が高額で、従来の保険では賄えない部分が多く、実費補償型のがん保険の重要性が年々高まっています。

医療技術が日々進歩する中、「お金がないから最善の治療ができない」——そんな悲劇をなくすために、経済的備えと情報リテラシーが今後ますます問われる時代になっています。

ご自身の価値観を大切にしながら、「少ない保険で、大きな安心を」――
そんな生き方を応援しております。

ファイナンシャルプランナー
こやなぎ