保険を使った資産運用について

資産運用についてお聞きします。
外国株に投資をしようと思っているのですが、
保険の商品で海外の株式に投資できるような商品はあるのでしょうか?
また商品がある場合、今般のコロナウィルスによる暴落などに対して、
保険で持つことのメリットなどがあれば教えていただきたいです。

外国株式で資産運用をお考えですね。

通常、日本国内の証券会で一般投資家として購入できる海外の株式や債権の商品は限りがあります。
特定投資家が購入できる株式や債権の商品は一般投資家は購入出来ません。

特定投資家制度は金融商品取引法により創設され、投資家保護の観点から、お客様をその知識・経験・財産の状況に応じて、『特定投資家』(いわゆるプロ投資家)と特定投資家以外の『一般投資家』(いわゆるアマ投資家)に区分し、特定投資家との取引等においては金融商品取引業者に対する行為規制を適用しないなどの規制の柔軟化が図られています。
この特定投資家制度により、『一般投資家』のお客様を保護する目的から、お客様が『一般投資家』である場合、主に以下の行為規制が金融商品取引業者に適用されます。なお、お客様が『特定投資家』である場合には適用されません。

相談者さまが気になっておられる
「保険の商品で海外の株式に投資できるような商品はあるのでしょうか?」

証券会社では一般投資家として購入出来る海外の株式、債権のみ購入出来ますが、変額保険は特定投資家が購入出来る株式や債権で運用されますが、変額保険・変額個人年金保険の保険料は、その全部が特別勘定で運用されるわけではありません。

死亡・高度障害保険金(変額個人年金保険の場合は、死亡給付金)の支払にあてられる部分と、会社の経費にあてられる部分を除いて特別勘定で運用されます。

また「商品がある場合、今般のコロナウィルスによる暴落などに対して、保険で持つことのメリットなどがあれば…」

変額保険は、生命保険会社の運用実績により、将来の保険金や解約返戻金の額が変動する保険です。

普通の保険と違って、投資信託のような運用をする保険

変額保険の積立金は、主に株式や債券に投資して積極的に運用されています。利益がでた場合は保険金や解約返戻金が増えて加入者に還元されますが、逆に損失がでた場合は保険金や解約返戻金が減って加入者が損をすることになります。
一方、普通の保険は、将来支払われる保険金や解約返戻金の額が決まっているため、その積立金は、株式の比率を落としてできるだけ安定的に運用されています。
このように変額保険と普通の保険では運用方法が違っていて、その資産も変額保険は特別勘定、普通の保険は一般勘定といって明確に区別されています。

変額保険を検討するときには、最低保証を必ずチェックしましょう。

変額保険は、保険金や解約返戻金が運用実績により変動しますが、実は死亡保険金は最低金額が保証されています。

もし、この最低保証がなければ、変額保険はハイリスク・ハイリターン商品で間違いありませんが、最低保証があるおかげで目的によっては元本割れリスクを気にせずに活用できる場合もあります。
したがって、変額保険への加入を検討する場合には、金額が変動するもののうち保証がついているのはどの部分かをしっかりチェックするようにしてください。

変額保険は大きく分けて3種類あります。

変額保険には、主に以下の3つの種類があります。
* 変額終身保険(終身保険の変額タイプ)
* 変額有期保険(養老保険の変額タイプ)
* 変額個人年金保険(個人年金保険の変額タイプ)

変額終身保険
変額終身保険は、終身保険タイプの変額保険です。
死亡保障が一生涯続き、保険金や解約返戻金の額は運用実績により変動します。

保険金は、基本保険金が最低保証されるため、例えば500万円の保険に入れば、死亡したときにどんなに運用成績が悪かったとしても、500万円の保険金がもらえます。

一方で、解約返戻金には最低保証がありません。

普通の終身保険であれば保険料払込終了後は、保険料累計額より解約返戻金の方が大きくなりますが、変額終身保険では保険料払込終了後であっても運用成績により大きく元本割れしてしまう可能性があります。

変額終身保険には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
<メリット>
* 契約した保険金は保証される
* 運用実績がよいと保険金が増える
* 運用実績がよいと解約返戻金が増える
* 普通の終身保険より保険料が割安
<デメリット>
* 運用実績が悪いと解約返戻金が減る(保険料払込終了後でも元本割れすることがある)

終身の死亡保障としての活用がオススメです。

変額終身保険は、運用実績によって解約返戻金が減少して元本割れするリスクはありますが、デメリットはそれくらいで、死亡保険としてみると、保険金額には最低保証があり、運用実績がよいときに保険金が増えるというメリットしかありません。しかも保険料は普通の終身保険より割安です。
したがって、純粋に死亡保障を確保する目的での加入であれば、普通の終身保険よりも割安な保険としておすすめです。

変額有期保険
変額有期保険は、養老保険タイプの変額保険です。
保険期間が一定で、保険期間中に死亡した場合は死亡保険金が、満期まで生存していた場合は満期保険金がもらえます。死亡保険金・満期保険金・解約返戻金の額は運用実績により変動します。

変額有期保険のしくみ

保険期間中の運用実績により保険金と解約返戻金が変動します。

ただし、保険金は契約した金額が基本保険金として最低保証されます。また満期時には、その時点の運用実績によって満期保険金が増減します。満期保険金は解約返戻金同様に最低保証がありません。

保険金は、基本保険金が最低保証されるため、例えば500万円の保険に入れば、死亡したときにどんなに運成績が悪かったとしても、500万円の保険金がもらえます。
一方で満期保険金は、最低保証がないため元本割れのリスクがあります。

変額有期保険のメリット・デメリット
変額有期保険には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
<メリット>
* 契約した死亡保険金は保証される
* 運用実績がよいと保険金(死亡・満期ともに)が増える
* 運用実績がよいと解約返戻金が増える
<デメリット>
* 運用実績が悪いと満期保険金が減る(元本割れすることがある)
* 運用実績が悪いと解約返戻金が減る

長期的な運用商品として活用できるがオススメ度は低い

変額有期保険は元が養老保険なので、生命保険とはいえ貯蓄(変額なので運用)が主目的の保険です。

したがって保険期間中の死亡保険金に最低保証があることはそれほどメリットとはいえず、むしろ満期保険金の元本割れリスクに注意が必要です。

たとえば投資信託なら、元本割れしている場合は相場がよくなるまで待つということもできますが、変額有期保険の場合は、満期が来たら元本割れでも満期保険を受け取り損失を確定しなければなりません。

保険期間が長期の場合は、保険料を分散して投資していくことでリスクが軽減される効果があるため、インフレ対策も考えて長期的に積極的な運用をしたい場合に活用できますが、あわせてその期間の死亡保障がどうしても必要なケースなどを除いて、正直、あえておすすめはしません。

変額有期保険の活用例
* 老後資金などのために長期的に積極運用しつつ死亡保障を確保するための加入

変額個人年金保険のしくみ

現在、変額個人年金保険として販売されている商品のほとんどは、一時払タイプの保険です。

契約時に一時払保険料としてまとまったお金を支払い、一定期間運用した後に、その運用成果を年金原資として、一定期間または終身で年金を受け取れます。

運用期間中の運用実績によっては、年金原資が元本する場合もあります。年金受け取り開始後は、年金額が定額のものと、その後の運用実績により年金額が増減するものなどがあります。

一時払変額個人年金は、いわゆる銀行窓販商品として非常に多くの種類が売られていて、なかには年金原資あるいは年金額に最低保証があるものもあります。

変額個人年金保険のメリット・デメリット
変額個人年金保険には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
<メリット>
* 運用実績がよいと年金額が増える
* 運用実績がよいと解約返戻金が増える
<デメリット>
* 運用実績が悪いと年金額が減る(元本割れすることがある)
* ※最低保証により元本が保証される商品もあります
* 運用実績が悪いと解約返戻金が減る

定年退職金(一部)の運用先としての活用がオススメ
一時払変額個人年金保険は、運用実績により将来の年金額が変動する保険で、一時払なので契約時にまとまったお金が必要です。そのため、想定される活用法は基本的に決まっています。
会社員や公務員が定年退職して、何千万円という大きな金額の定年退職金を受け取ったときに、生活費などで当面必要なお金は普通預金や定期保険など換金しやすい金融商品に割り当て、10年、20年後に必要となるような部分を積極的に運用するための商品として変額個人年金保険を活用します。

老後の生活資金に余裕がある場合は、より積極的な運用ができる商品を、基本的な生活費として将来必ず必要となる資金の運用であれば年金額の保証がある商品を選ぶと良いでしょう。

変額終身保険の活用例
* 定年退職金の一部を積極運用するための加入

まとめとして変額保険はリスクを理解した上での活用&保険選びが大切です。

変額保険といっても、変額終身保険、変額有期保険、変額個人年金保険という保険の種類によって、使用目的も違いますし、リスクの種類や大きさも違ったものになります。

変額終身保険の死亡保障目的の加入や年金額の保障がある個人年金保険であれば、あまりリスクは考えなくてもよいですし、変額有期保険であれば、リスクについて十分な注意が必要です。

それぞれの保険の特徴とそのリスクをきちんと把握すれば、必要以上に変額保険をこわがることなく、自分にあった保険を選んで活用することができます。

こやなぎ